6月議会一般質問

「社会の変化に対応した住民自治へ。」
 平成24年12月議会から今日に至るまで、私は、歩いて行ける距離にある御近所付き合いが大変重要であると機会あるごとに訴えてきました。また、自治会の現状に様々な課題があることを指摘し、諸課題解決のために質問を通じて市に対して工夫や改善を求めてまいりました。その経緯を踏まえ、質問を行いました。
(※公式には市議会HPで議事録が公開されるのをお待ちください。以下あくまでも安部個人の所感で、会議録速報を確認する中で質問の要約を作成しています)
(1)策定中の第3次コミュニティ基本構想・基本計画について。
①誰のために、何のために策定をするのか。
答弁:行政、コミュニティ関係者だけでなく、住民一人一人のために、そして、住民一人一人が参加・参画するまちづくりを目指して、地域課題や住民の価値観、ライフスタイルの多様化等の時代の変化に対応し、持続可能なコミュニティを実現するために策定に取り組んでいる。
②第2次コミュニティ基本構想・基本計画との変更点は。
答弁:令和5年度から策定作業を開始し、12地区コミュニティ運営協議会の事務局長による策定部会で、これまでの取組の振り返りや現状分析を行った。さらに、コミュニティ運営協議会役員によるワークショップを経て、将来像を策定し、12地区の代表及び有識者による審議会で議論を進めているところ
変更点は、これまでのコミュニティ施策では、地域組織の強化や事業の充実・拡大を目指し、様々な形でコミュニティ運営協議会の活動を後押ししてきたが、今後は、行政と地域、あるいはコミュニティ運営協議会と自治会等の地域組織同士の役割の整理を行い、事業や活動、役割の適正化によって地域の負担軽減を図るとともに、子どもや若年層等、より多くの世代がコミュニティに参加・参画することで次世代につなぐことに重点を置き、持続可能なコミュニティの実現を目指す。
③コミュニティ関係者以外の市民、自治会未加入者の声をどのように計画内に反映するのか。
答弁:市民アンケートに、新たに自治会未加入理由の項目などを設けており、その回答に対する検討を踏まえた内容を計画に盛り込めるよう考えている。また、パブリックコメントによる意見公募を実施する。
安部:自治会未加入者、コミュニティ関係者以外の方々の声をどのように計画内に反映するのかについて市民アンケートに新たに項目を設けること、パブコメをしますという御答弁がありました。パブコメは、宗像市民の中でパブコメを実践してるのは、私ともう一人ぐらいだと思うんですよね。それ以外で、住民自治とかコミュニティの関係に入ってない方々の声をいかに酌み上げるかということが私は重要だと思っています。
令和4年度の市民アンケートによると、自治活動、コミュニティ活動に参加した方は42%、コミュニティを年間で1回でも利用した方は39%だったんですね。なので、参加されてない、関わってない方々の声をいかに聞くかが重要だと思うが審議会の中で自治会やコミュニティ役員以外の声を反映できる余地があるのか伺います。
答弁:審議会の中に市民公募委員がいる。コミュニティ関係者ではない立場の方に参画していただいているため意見反映の余地はあるものと考えている。
安部:少しでも多くの方々に話に関わってもらうような努力は今後も続けていってほしい。
住民自治はまちづくりの根幹であり、この計画の策定の変更の時期のこの議論のタイミングを逃すと、今後の本市の全ての施策に多大な負の影響が出る。これまでと大きく変わらない計画ではなくて、変えるための計画をぜひ策定できるように、行政のほうにも御尽力をお願いする。
(2)自治会活動など地域でボランティア活動を行った人にポイントを付与するなどのインセンティブ施策を検討することができないか伺います。
答弁:地域通貨・ポイント兼市民ポータルシステム提供業務委託の事業者を5月末に選定したところです。このシステムは、地域通貨やポイントに関する総合窓口の構築やポイント付与システムの枠組みであり、今後、どのような活動にポイントを付与し、何と交換していくかなどの内容について、庁内を含め関係者と協議をしていく中で、議員御指摘の自治会活動などのボランティア活動についても、現在既に補助金を交付している活動との整理を図りつつ、検討を行う。
安部:平成25年に議会の一般質問で、自治会活動の活性化のために、有償ボランティア、地域通貨の導入について提案、平成27年にはヘルスケアポイント、健康マイレージについて、平成29年議会の一般質問では、元気なまちづくりポイントということで提案をした。平成31年以降にはマイキープラットフォーム等でいろいろな実証がされた結果として、今回、ポータルの業務委託まで進んだことは高く評価する。
今まで住民自治に距離があった方々に、このポイント制度によって一人でも多く関わってもらうことを期待すします。
(3)平成26年6月議会では、宗像市人づくりでまちづくり事業補助金の中に自治会再生の枠を設けることを求めましたが、その後の実績、課題と対策を伺います。
答弁:平成27年度から平成29年度の3年間、田久有志の会による自治会再生事業が採択されており、大学生と地域住民との協働による自治会活動の活性化策が実践され、一定の成果を上げいます。課題としては、事業を担う団体や人材の確保と考えておりますので、引き続き、自治会再生も含む地域課題や社会的な課題解決活動を行う市民活動団体などを支援する人づくりでまちづくり事業で、団体や人材の育成を支援してく。また、自治会などにおいて、コミュニティ運営協議会の自主企画事業の財源であるチャレンジ交付金のテーマとして、地区ごとの自治会支援事業等を設定するなど、検討したい。
安部:今、既に人づくりでまちづくり事業の中でも、この自治会再生につながるような補助の在り方というのが引出しとしてある。それから、自治会支援事業等を設定するなど新たに二つ目の選択肢が設けられたと理解する。
令和5年6月議会で、市が独自に自治会に対して支援金を交付するなど、自治会独自の活動を支援する必要性を問うたときは、執行部は今後検討するという答弁であったので、その結果、今、議論が進んでいると思う。
自治会支援事業を設定するときは、例えば、若手が企画するような自治会の活性化の事業とか、例えば、バスの貸出し、このような事業支援について、自治会やコミュニティの中でしっかり協議をしていただけるように、行政としても検討・支援を進めていっていただきたい。
(4)平成29年3月議会では、自治会の負担軽減のために事業見直しの助言を行うコーディネート機能が重要であると訴えましたが、その後の実績、課題と対策を伺います。
答弁:自治会の負担軽減につながる取組の一つとして、コミュニティ役員、自治会長向けの研修を毎年開催している。研修の講師として、有識者や大学教授らによる負担軽減のための事業見直し等、助言を行ってもらった。毎年80人ほど研修参加があり、各地域の先進事例や手法等を共有し、知識とモチベーションを高める学び合いの場を設定したことで、各地区運営協議会、自治会の持続可能な地域活動につながった。課題としては、負担軽減に向けて各地区でどのように具体的に進めていくのか手順を踏んでいくことがある。引き続き、コミュニティ協働推進課の地区担当職員等による提案や支援を行うことに加えて、どのような支援体制ができるか検討をしていく。
安部:理想は住民同士が互いに論じ合って物事を決めていくということだが、客観的、中立的な立場の方の意見を最大限に生かすことも、改善のための工夫の一つと考える。今後、生産年齢人口層も活動に関わりを持ちやすいように工夫する必要があります。それ自体を住民側の自己改革だけに頼っている。そういうことには限界があると考えますので、客観的な考えを持たれた方の声を生かすとか、負担削減策と事業の前向きな見直しの後押しを進めていただきたい
(5)平成30年3月議会では、自治会の担い手を発掘するために第二成人式、第三成人式の開催を提案しました。答弁では、コミュニティ運営協議会に周知したいとの御答弁をいただきましたが、その後はどうなったか。
安部:議員の御提案後にコミュニティ運営協議会に情報共有を行っておりますが、実施はされていない。引き続き、自治会の担い手不足を解消するための別の手法を調査研究する。
安部:コミュニティの役員の皆さんから、常に人不足、成り手がいない、そういう声を伺う。しかし、行動するというところまではなかなかつながってない。人材不足対策について、行政は紹介をするだけではなくて、誘導や助言もしていただきたいがどうか。
答弁:組織ごとの現状とか課題を踏まえ、具体的な支援を行うべく検討を行う。
安部:この質問の前提は、コミュニティの方々も自治会の方々も、そして担当課の方々も一生懸命やってるというのは十分理解してます。ただ、その中で、もしかしたら糸が絡まってるようなところがあるんじゃないかと思って、今回、整理する意味で質問させていただいております。
5月12日に出席しました赤間西コミュニティ総会。この中で、パワーポイントを使った行事報告が総会の中で行われて、非常に私、分かりやすかったです。書面で決算書とか下を見てじゃなくて、プロジェクターを見て、みんな顔を上げて、報告される方々も、すごく前向きな空気がありました。
赤間ヶ丘二区の総会でも実績があって、総会資料として皆さんにパワーポイントで説明された。防災訓練、敬老会の食事会、子ども会、子ども祭りなど報告が、自治会長、各担当部会長からありました。このような先進的な事例は、市として各協議会と情報共有すべきと考え今回紹介をさせていただきました。
(6)同年12月議会では、広報紙の全戸配布のためにフリーペーパー化による民間ポスティングを提案しましたが、その後の実績、課題と対策を伺います。
答弁:広報紙の配布については、市政情報を公平に届けるため、そして、自治会の負担軽減を図る観点で、令和4年度から2か年かけて、コミュニティ運営協議会や自治会と全戸配布に向けた協議を行い、順次実施してきた。その結果、現在では、大島地区を除く11地区のコミュニティで民間事業者によるポスティングに移行した。現在のところ、このポスティングに関しては、大きなトラブル等は発生していない。
安部:広報紙の全戸配布の質問について大きなトラブルは発生してない状況だと答弁がありました。一部の市民の方々からは、自治会の活動費が減額になったというような意見があります。私、それはちょっと誤解じゃないかなと思ってます。まちづくり交付金の単価設定や交付内容について時代に合った見直しがこれまでなされてなかったから、これまで自治会、コミュニティと宗像市とで交付金の定義について交渉や見直しの機会が少なかったことが理由じゃないかなと考えるが、市の見解は。
答弁:まちづくり交付金は、市の情勢や時代の変化に伴い見直しを行ってきた。また、交付金の仕組みとか経緯等については、令和5年度のコミュニティ運営協議会会長会で確認をしています。しかしながら、御指摘のような御批判があるということも承知している。情報発信の方法に工夫が必要という気もしている。今後はより一層、適切な見直しと丁寧な説明を心がけていきたい。
安部:コミュニティとか自治会のから行政に対して要望とか声を上げる場は例えば、基本計画を策定するとき、例えば、まちづくり座談会、例えば、コミュニティ会長会とかそもそもの改善提案、こういったことで意見や要望、今の行政に対する改善的な提案の機会があると考える。
ただ、このフリーペーパーのように、今までそういう改善の方向性が定まらなかったときに、このタウンプレスの全戸配布の取組については、行政側から行動して改善に導こうとした、私はよい事例だと思う。
何かを変えるというときには、今までと違うことをするわけですから、住民の方々もちょっと驚いたりびっくりしたりして戸惑うところもあると思うが、全ての市民に参加してもらうような自治を考える場合には、コミュニティの方にも説明して、コミュニティの方の意見も聞きながらまちづくりを進めていくということが重要ですので、今後もこのような取組をぜひ進めていただきたいと要望ます。
(7)令和5年12月議会では、自治公民館建築補助金について、建築資材価格の高騰など現状に合った見直しがなされてないことを認める御答弁が執行部からありました。その後の対策について伺います。
答弁:現在、庁内で協議を行い、基準単価の見直しに着手している、防災の観点も含めて、補助金の見直しを進めていきたい。
(8)同じく12月議会で、住民の自主避難所となる自治公民館の耐震改修のための補助金がないことなど課題を明らかにした上で改善を求めました。直後に令和6年能登半島地震が発生し、指定避難所に避難できなかった人たちによって多くの自主避難所が設けられたことが明らかになりました。公民館建設や維持・修繕、耐震化、省エネ化、防災機能強化などに関する支援策について、調査研究の実績と市の考えを伺います。
答弁:自治公民館を自主避難所として活用することについては、地域において様々な議論があとっている。現在見直しを行っている補助金基準単価と併せて、公民館建設や維持・修繕、耐震化、省エネ化、防災機能強化等に関する支援策と、機能整備に関する補助の在り方についても継続して調査研究する。
安部:進めていただきたい。
調査の中で参考となれば、整備するときに、まちの電気屋とかまちの工務店とか、そういうところにこの公民館に携わってもらって、修繕してもらったらポイント割増しですよとか。例えばですね。要は、市の補助事業では定住化のときに、地元の工務店を使ったら割増しですと。そういったことも考えていただきたい。むなかたPayが導入されていますが、自治公民館の修繕は、個人で使うわけじゃないので、むなかたPayは使えないんじゃないかと。公的に、公民館として何か工夫余地があれば検討していただきたい。
(9)自治会が管理する防犯灯の維持管理や電気料金は、自治会会員だけで負担している現状があります。防犯灯は市民全体の公共インフラとしての役割もあることから、ほかの自治体では自治会が管理する防犯灯の電気料金について、補助や負担をしているところもるが、本市の考えは。
答弁:自治会会員だけで防犯灯の電気料金を負担している自治会や、賛助会員も含めた会員で負担している自治会もあり、状況が様々です。防犯灯は特定の一部住民のみ恩恵を享受する場所もあるが、一方で、市民全体の公共インフラとしての役割もあり、画一的に考えることが難しく、課題があることも認識をしている。様々な地域の現状と課題を整理して検討を進めたい。
安部:大半の自治会は、会員の会費で電気料金を賄っているのが現状。私の住んでる田久は107本の防犯灯があり、年間におよそ15万円の電気料金を支払っている。これをもし仮に宗像市が負担するということになったら、その15万円で自治会の予算に余力が出てきますので、例えば、バスハイクとか、運動会、子ども会の事業とかにその余力を使えるということになる。
資料要求の中で概算すると、市内にはおよそ8,000本の防犯灯があり電気料金を割り戻すと、1,120万円程度年間に必要になります。市の負担は年間1,120万円程度増えることになりますが、せっかく今回、計画の見直し等策定を進めていくのであれば、自治会、コミュニティの課題解決策や、防犯灯の料金や徴収、支払いの在り方など、社会変化に対応した持続可能な住民自治の在り方についても課題として議論すべきと考えますがどうか。
答弁:第3次計画の中では、市がすべきこと、それと地域がすべきことを整理したい。防犯灯について、持続可能な住民自治の在り方というような考え方の中で、今後、整理・検討していきたい。
安部:現状として、防犯灯は、設置のときには市に出してもらっている、宗像市の対応は決して不満があるのではない。ただ、今後、自治会に入ってない人たちが増えていくことを考えたときに、入ってる少数の人たちだけでその街灯の電気代を払うという議論は、今後、改善の議論を進めていかないといけないと思って質問をさせてもらっている。
(10)自治会からコミュニティ運営協議会に負担金を支払っていると聞いてますが、その内容について市はどのように把握してるのか。
答弁:現在、市では、コミュニティ運営協議会を中心とした住民主体のまちづくりを実現するため、過去に自治会などに直接支払われていた補助金を統合したまちづくり交付金によって、行政の持つ権限・財源の移譲を推進している。まちづくり交付金として一括で支払うことで、協議会が活動に優先順位をつけ、地域の皆さんの意向に合った的確な予算配分、資金活用を可能とし、住民自治による地域分権を進めている。
協議会と自治会の役割分担において、自治会から協議会に負担金を支払っているものがある。その負担金について、全自治会までの具体的な金額までは把握はしていないが、各地区の方針等は聞き取りにて把握をしている。それらの方針について、自治会を含むコミュニティ運営協議会内部での決め事であり、負担金額や用途も地域の皆さんで決められている。
安部:コミュニティ運営協議会内部での決め事なの把握はしていないということ。
まちづくり交付金については、自治会に直接支払っていたものをまちづくり交付金としてまとめて、コミュニティ、自治会の中で必要なことに使ってください、というのがまちづくり交付金の本質だということが理解できた。
今後、コミュニティ協議会で何かを行いたい場合は、その交付金の中で、優先順位をつけてやっていっていただくというのが主である。
まちづくり交付金の交付規則によれば、人口に対する交付金の算定基準がある。
自治会加入率が低い、また減少傾向にある自治会においては、人口に単価を掛けた額を自治会負担金としてコミュニティに支払うことに疑問の声も出ている。
そこの地区に住んでいる人は1,000人だけど、実際に300人しか自治会に入ってないのに、1,000人分をコミュニティに払うという疑問が出てくる。そういう方々が今増えている印象がある。
宗像市側は、コミュニティに対して、そこのコミュニティ全部に住んでいる人たちに、その地域に住む全ての市民へコミュニティサービスをしてもらう意図で交付金を渡しているから、道理は通っているが、自治会に入ってない人は払ってない。自治会費も払って、なおかつコミュニティに入ってない人たちの分まで納めるという議論は、整理しないといけないのではないか。
まちづくり交付金が人口をベースに算出されていることは理解するが、高齢化や価値観の変化によって自治会活動への参画者数が減少している。
市民アンケートによれば6割は参加してないという状況がある。
自治会が人口を根拠にした額を負担金としてコミュニティに支払うこととなってる点について、見直しや整理を行う時期が来ているのではないかと考えます。
このことについても計画策定の中で議論はされているか。
答弁:自治会からコミュニティへの負担金の件は、算出根拠対象について負担金額、用途と同様、地域で決められている。自治会未加入者分として負担金を徴収していない地区もある。また、今年度、実際に地区内で議論を重ねた結果、自治会負担金を下げた事例もある。このように地区ごとに歴史や事情が異なるため、それぞれの地区内で協議を進めていただきたいし、必要に応じて、市からは情報提供等の支援を行いたい。
現在策定中のコミュニティ基本構想・基本計画の中では、今後の将来像や体制などを協議いたしてもらっていることから、負担金の算出根拠などの詳細な事項については、基本構想や基本計画に沿った形で各協議会で議論してもらいたい。
安部: 行政が立ち入れない答弁と思うが、コミュニティの中だけでそれを議論していくだけではなく、入ってない人たちの意見や今、不利益かなと疑問を持っている方々の声というのを酌み上げる必要ではないか。
現状、加入者減少傾向の自治会においては、繰越金を使って当座をしのいでいる自治会もある。また、実際に隣組が全戸一遍に脱会した事例もある。自治会の解散が現実味を帯びている地域もある。実際に、ほかの自治体においては解散が増えている。本市においてそうならないための策を考える、もしくは、そうなっても住民による自治が継続していける仕組みを考えるのか、今、そういう時期に来ているので、議論を深める働きかけをしてほしい。
行政とコミュニティと自治会との役割をより明確にすべきと考えるがどうか。
お金の動きがそのまま役割分担を可視化することになりるので、自治会の仕事とコミュニティの仕事、行政の仕事をより明確にするため、3者の課題の整理を客観的かつ中立的に専門家に診てもらうことはできないか。
答弁:行政とコミュニティ、それと自治会の役割についても、計画策定の中で地域の方々と意見を交換しながら確認をしていく。
中立的な意見については、計画策定の審議委員の中に大学准教授に入ってもらっておいる。専門家の方から中立的な立場で意見を賜りつつ、今後、計画策定を進めていく中で、役割分担の明確化も図っていきたい。
安部:明確化、最後のチャンスだと思っていますので、よろしくお願いします。
「防災について」
(1)令和6年3月議会予算第1特別委員会の資料要求の回答によると、過去5年間で3度、危機管理課が時間外勤務の多さで5位以内になっている。職員数や職員の経験値で補うことも選択肢であると思うが、現状はどうか。
答弁:危機管理課では、災害対策本部をしく前の状態で、例えば、大雨警報が発表されたり災害発生の可能性がある段階、今年の1月1日の能登半島地震だったり、4月の豊後水道を震源地とする最大震度6弱の地震の際には、警戒配備体制を取っている。そのため時間外勤務が増加している。市民に迅速な避難行動を促す情報発信のためには、一定の時間外勤務はやむを得ないと考えている。時間外勤務は多くなっているが、職員数については、現状、充足をしていると考えている。
安部:危機管理課は、危機を管理する一番重要なところ。その危機管理課の時間外勤務が多い。防災のこと、避難訓練等、土日のイベントもあるから、やむを得ないとのも分かる。今後、大きな災害とか、大雨になるかもしれないけど、前任者が一遍に他のところに行かれたから、私としては、補充とか体制の強化の必要があると思う。体制を強化するなど何らかの対策を行わなければ、地震や大雨、台風の対応に支障が出るのではないか。
答弁:災害時の職員行動マニュアルというのがある、危機管理課に限らず、市の職員全ての職員が、それぞれの役割で災害に従事をするということになる。組織として全庁的に対応することになるので、危機管理課を含め、特定の部署に業務が偏ることはない。危機管理課が災害対応の指示を執るが、各部署のそれぞれの職員が対応できる体制は取れている。また、今後も組織として全庁的な災害対応ができるよう、職員一人一人が災害をイメージし、災害時は職員全員が防災担当者という意識が持てるように、組織力の確保を引き続き行いたい。
(2)能登半島地震では、避難所でマイナンバーカードが活用されなかったことが判明したため、本市が昨年度から導入したマイナンバーカード等を用いた避難所受付システムの活用状況について資料請求をした。回答は、まだ実績はないとのことだったが、あらかじめシステムが機能するのか、不具合はないのか、受付が混雑しないかなどを確認しておく必要があるのではないか。
答弁:能登半島地震では、そもそもマイナンバーカードを持たずに避難をする方がほとんどだったため、避難所での受付時に長蛇の列ができたと報道で把握しているす。本市においては、幸い、昨年度に導入したこのシステムを稼働するような災害というのは起こっていない。そのため実績はないが、昨年の吉武地区をメイン会場として実施した総合防災訓練において、マイナンバーカード受付システムの検証を行っている。6月2日にも、水害対応訓練で避難所システムの受付について実証を行いまして、正確な稼働を確認している。引き続き、大災害を想定した避難所受付システムの運用に関しては、訓練等による実施を行いたい。
安部:私も水害対応訓練を見ました。マイナンバーカードではなくても、免許証でも読み取りができるOCR方式、このシステムを使うときの目的は、マイナンバーカードをリーダーで読むことだった。しかし国はICチップに課題等があって、通達等を各自治体に出してきている状況で、うまく柔軟に対応し、今回、OCRで読み込み免許証も読み込むという対応をした。
それならば、別にマイナンバーカードのシステムにこだわるのではなく、OCRシステムを導入したほうがよいと思う。
例えば、避難するときの避難袋にあらかじめ避難所の受付カードを記載したものを入れておいて、住民がそれを持ってくれば、その場で受付できるし、免許証とかマイナンバーをわざわざ出さなくてよくなる。そういったアナログとの融合もぜひ検討していただきたい。
住民が避難所で困らないようにすればよいわけで、職員もデジタルも万能じゃないので臨機応変に対応して少しでも住民の人たちの不安が解消するような努力を求める。
(3)地区防災計画の策定は当事者である地域住民が主体となって行う必要がありますが、計画の策定、引継ぎや更新状況は。
答弁:地区防災計画の策定については、現在、東郷地区、吉武地区、赤間地区、岬地区での策定を終えた。今後、年間2地区の作成を目指したい。なお、地区防災計画は地域住民が主体となって策定する必要があるため、引き続き、計画の必要性について地域に対して啓発を行いたい。なお、引継ぎや更新については、原則、地域の自主防災組織が検討を行うことになるが、計画に従った訓練の実施等、市として支援できることは実施したい。
安部:次のステップとして、住民の方々から、もっと深めたいというような要望、地域から声が上がれば、防災の専門家とか講師を派遣して後押しをすることができないか。
答弁:地域防災計画は、自らの地域は自らで守るという、まさに共助のための計画である。地区防災計画に従った訓練とか計画の見直しをしたい場合、市としても積極的に支援を行っていきたい。
(4)災害時、市民の生命と財産を守る市職員の新人研修が短くなっていると聞いているが、現状はどうか。
答弁:災害時に職員が担う役割は大きいため、新規採用職員については、入庁後すぐに実施する研修で、必ず防災に関する研修を実施している。
今年度、令和6年度における新規採用職員の採用時研修は、一日でも早く職場になじんでいただきたいという思いから、入庁後に必ず受講すべきものに絞って、例年より短期間で実施した。しかしながら、新規採用職員の学びの機会を十分に確保したいという思いから、配属後一定期間経過後に、改めて研修を実施するというふうな体制を取っている。
安部:災害が発生した場合、職員は各地区において長期間避難所で寝泊まりすることになる。また、昨今の新人職員の離職率も課題としてある、同じ同期の職員の仲間づくりも配慮しておく必要があると思う。そういう視点で、宿泊研修とか研修の中身の充実など検討していくという余地がないか。
答弁:職員研修について仲間づくり、結束力を高めるという視点での何らかの工夫は研究したい。
安部:防災意識を全庁的に職員みんながボトムアップする意識を高めていくことは、そもそも同期職員の仲間づくりや職員間の意思疎通が、アキレス腱だと思うので、職員研修、新人問わず、交流や絆など生かせるような策を要望する。
以上

手ごたえのある質問となりました。
引き続き頑張ってまいります!

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