9月議会一般質問「鉄道を生かせるまちへ」
akamaeki

2、 鉄道を生かせるまちへ。

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我が国は人口減少の局面にあります。福岡市の発展による直接的な恩恵が及んでいる自治体もありますが、本市への影響は少なく、本市の人口は減少しています。

本市の都市整備についてはマイカーでの移動を前提として進めてきたため、市民が高齢化することによりマイカーを利用しなくなった段階で、生活のしにくさが浮き彫りになっております。今後、より公共交通を組み込んだ生活ができるように、新たなまちづくりの方向性を示し、転換を行わなければ、近い将来には市民生活そのものが成り立たなくなると危惧しています。この危機的状況を打開し、今後も他自治体と遜色のないまちづくりを進めるためには、現在よりもっと鉄道と関わることができるまちづくり、鉄道を生かせるまちづくりが極めて重要と考え、質問を行いました。

※質問については、赤間駅周辺活性化協議会、先日行われたカムカム祭り、また、定期的に行っている駅立ちなどを通じて届いた市民の声に基づいて質問しています。

※内容はあくまでも所感であり、正式には議会議事録をご覧ください。

  (1)短期的視野でのJR赤間駅の魅力向上や機能強化について。

(安部)

JR福間駅は駅舎新築工事によって上り下りの両方のエスカレーターが設置され、利用者、これは高齢者、通勤、通学、観光客の利便性の向上など、施設の機能強化が図られています。本市の考えは。

(エスカレーターの設置を求める声を受けて質問しました。)

自由通路は平成20年度の整備以降は改修工事などが行われていませんが、時代に合ったデザイン改修や維持管理計画の策定が必要ではないか。

(部長答弁)

本市の土地利用方針では、JR赤間駅周辺を中心拠点に位置づけ、市民ニーズに対応する都市機能の立地を促進するなど、本市の顔として魅力的な都市空間の形成を目指すこととしている。また、JR鹿児島本線は本市と福岡・北九州都市圏とを結ぶ都市間交通軸であり、特に赤間駅は交通結節機能として重要な役割を担っている。市外への高いアクセス性を確保する地域公共交通軸の維持、充実を図ることを目的に、JR赤間駅における利用環境の改善の向上に取り組み、利便性を高める必要があると考えている。

JR赤間駅の北口・南口に下りエスカレーターの増設

自由通路の改修

に向け基本設計業務に係る補正予算案を上程している。

JR赤間駅北口・南口の駅前広場内の市営駐車場の台数増設の検討を行っている

(安部の想い)

私がこの質問をした理由は、JR九州と対等なパートナーになる必要があると考えているからです。

質問をするに当たって通告書を提出した730日の後、823日に執行部より上程された内容が、より連携を深める内容だったので、まずは歓迎をしております。

①エスカレーターの設置について、お年寄りの方々、障がい者の方々の声もありましたので、設置が必要だと私も考えています。また、第1期宗像市障がい者施策推進計画の中にも、「公共交通移動等の円滑化基準に適合した旅客施設や船舶、車両の整備を交通事業者と実施する」と書いてあるので、進めていただきたいです。

②自由通路について、今回踏み込んで決断していただいたことに感謝いたします。

パーキングの増設について令和4年の議会で改善を求めていたので検討していただき感謝します

 

(安部)

駅舎の空きテナントについて、JR九州と課題を共有し、有効活用策を検討できないか。

(部長答弁)

本市の中心拠点であり、まちの顔とも言える赤間駅は、高度な都市機能が集積し、立地や地価が高い土地として、まちの印象を大きく左右する空間であると考えている。駅舎内には約7年もの間、空きテナントとなっている区画があり、施設を管理する事業者と共にテナント誘致に取り組んできたが有効活用が図られていない。

今後もまちの顔にふさわしいにぎわいの場としての活用が図れるよう取り組んでいく。

(安部の想い)

空きテナントについて、私も駅立ちした後に赤間駅にお礼の意味でうどんを食べて帰りますが、市も一緒に手を携えて連携することが、パートナーシップだと思います。今後も力を入れて欲しいと要望しました。

 

(安部)

バスやタクシーの人材不足が加速している中で、赤間駅をはじめ本市に三つある駅を生活の移動手段の軸として利用する市民を増やすために、啓発や意識醸成のための仕掛けが必要ではないか。

(理事答弁)

鉄道を生活の移動手段の軸として利用することは重要であると考えている。

①鉄道駅までのアクセス強化や、複数の交通機関で円滑な乗り継ぎができるように、本市も九州MaaSに参画し、デジタルチケットの新規設定に向けて取り組んでいく。

②情報発信や乗り継ぎ割引の導入などを検討し、公共交通の利用促進の啓発や意識醸成に努めていく

(安部の想い)

意識啓発について、今後、鉄道利用に対する意識を深めていく政策をやっていかないと、便数が減りさらに不便じゃないかという市民マインドになってしまうので、施策の展開を期待しています。

 

(2)中期的視点で駅周辺市街地に民間の投資を呼び込み、活性化や都市の再整備を行うことについて。

(安部)

赤間駅周辺にマンションとビジネスホテルを誘致することについて検討することができないか。

※令和3年6月、まちなか再整備の補助のブラッシュアップの再質問

(部長答弁)

中心拠点である赤間駅周辺市街地への民間投資の誘導は、本市の玄関口を形成、活性化するためにも大変重要であり、御提案のマンションやビジネスホテル誘致については、定住人口、関係人口、もちろん駅の利用者を増加させる意味でも有効であると考える周辺の空き地や空き物件等の資源についても調査等を行いながら、取り組んでまいる。

(安部の想い)

駅周辺の市街地について、もし駅周辺に宿泊施設があったならば、経済効果が期待できると思いますので、資源の活用策を見いだしていただいて、赤間駅周辺を活性化していただきたいと要望しました。

 

(3)長期的視点で都市機能の再構築が必要と考えますが、新駅の設置とその周辺に企業誘致を行う市街地整備について、市長の考えを伺います。

※平成27年、当時の谷井市長答弁では、「議論を整理する必要がある」という答弁されています。

(伊豆市長答弁)

宗像市は、福岡・北九州両政令市への良好なアクセスと、豊かな自然と暮らしやすさを強みとして、まちづくりを進めてきた。その中で、市内にある赤間・東郷・教育大前の3駅をそれぞれ中心拠点、地域拠点として位置づけ、都市機能の集約や公共交通の利便性向上など、集約型都市構造の形成に努めている。

新駅設置と市街地整備は地域活性化の選択肢の一つと考えるが、既存3駅周辺への都市機能の集約や公共交通の利便性について、優先的に行ってまいる

(安部の想い)

市街地の再構築について、今回田久の水害のことと一緒に質問した理由は、まずは災害対策が優先だという答弁が欲しかったからです。「市民の安全を守る」を第一に進めて欲しいと思います。

ただし、20年間かけて対策を行った後に、新駅を考えましょうと言って、その時にはもう選択肢がないということになるよりは、並行して考えることができるのではないかと思います。

10年前に「整理する必要がある」と言った答弁が、10年経ても「するもしないも、脇に置いておきます」というような答弁ではなくて、しないなら「しない!」、するなら「する!」、リーダーとして、分析し、行動する、発言する、そういったことをやって欲しいと要望しました。

 

(安部まとめ)

鉄道事業者であるJR九州と信頼関係を構築した上で、JR九州等の民間企業が、「ああ、宗像市と組んだら、未来は明るいし、我々もどんどん投資しよう!」と思えるようなまちづくりになることが、私は宗像のよいカタチだと思っています。鉄道を生かせるまちづくりのビジョンをリーダーが描いて、本市との関係強化や連携協定をしてもらいたい。

JR九州等の民間が「宗像市と組みたい!」と言えるようなビジョンを打ち出していただきたいということをお願いしました。

以上、所感を報告します。

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